Online よろず相談所

アラ50の医師が ゆるい説明しています

動脈瘤と静脈瘤 1

動脈瘤と静脈瘤ってなんなの?
 
という質問を頂きました。これについて説明します。
 
 
まず "瘤" ですが、"りゅう" と読みます。コブのことです。
血管のコブです。
 
血管は心臓と、脳や肝臓などいろんな臓器をつなぐパイプのようなものですが、このパイプが膨れ上がった状態です。
多くの場合自覚症状はありません。
血管が細くなったり詰まったりすると、臓器に酸素と栄養が届きにくくなるので、いろいろ症状が出ます。
例えば心臓の血管が狭くなる(狭窄する)と、常に重労働の心臓の筋肉に酸素と栄養が届けられなくなり、痛みや、それぞれの臓器の働きが不十分からくる症状が出ます。
 
逆に血管が膨れ上がっても、臓器に血液はちゃんと流れるので、特に困らないのです。
瘤ができてもほとんど症状はありません。
 
血管には動脈と静脈があり、どちらにも瘤は出来ます。
 
今回は動脈瘤の話をします。
動脈瘤は動脈にできる血管のコブです。多くの場合症状はありません。
 
ならほっといていいか?といわれると、そういうわけにもいかないです。
 
血管にはゴム風船のような性質があります。
 
想像してみてください。
ゴム風船をふくらませる時、一番たいへんな時はいつですか?
 
ゴム風船を膨らませ初めて、最初にふわっと大きくなるときが一番力が必要ですが、いったん大きくなった時は比較的小さい力でも徐々に膨らみ続け、最後は
 
バーン

破裂します。
 
 
 
血管も同様で、正常のサイズである限りは強度を保っていられるのですが、いちど膨れ上がると、その後は徐々に拡大していき、限界まで大きくなったら破裂してしまいます。
 
破裂したときに激痛が来ます。
血管が破けてしまった状態なので、大量出血します。体の外に血がでてくるわけではありませんが、血液は血管の中に存在しないと意味がありません。体内で出血します。
出血が多ければ当然、出血多量で命の危機にあいます。
 
 
 
脳内の細い血管が瘤化したものが脳動脈瘤です。
破裂しなければ多くの場合症状はありません。コブが大きくなって神経を圧迫されることによる視力障害がでることはありますが、多くの場合は脳ドックや別の目的で撮影したCTで発見されます。
破裂した場合はとんでもない頭痛と、その後に吐き気、嘔吐、意識障害などの症状が続きます。
破裂してしまったら緊急手術しかないです。頭の骨に穴をあけて医療用クリップでコブの根本をつまんで血を止める治療です。最近はカテーテル的にコイル塞栓術という方法で瘤を血管の内側から固めたりします。
 
 
 
<胸部大動脈瘤 腹部大動脈瘤>
心臓からすぐの太い血管を大動脈といい、心臓を出てすぐ、頭と両手の血管に枝分かれし、大動脈はそのまま弓上にぐいっと回って足の方に向かいます。内臓の血管を合計4本だしたら、へその位置で左右にわかれ、それぞれ足先と尻に行く血管に別れます。
胸の部分を胸部大動脈
腹の部分を腹部大動脈
といいます。
これらがそれぞれ拡大したら胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤です。
動脈瘤同様、破裂したら激痛が走り、命も危なくなります。
これらも他の目的で検査したCTや超音波検査でたまたま見つかることが殆どです。
正常より1.5倍の太さになったら瘤と呼ばれます。
胸部で直径6cm
腹部で直径5cm
を超えたら予防的に手術するほうが良いとされています。人工血管に取り替えてくる手術の他に、最近では、条件があえばステントグラフトと呼ばれる人工血管をカテーテル的に留置する方法もあります。
 
 
これらの他に内蔵動脈瘤とよばれる、腹部臓器への血管の瘤もあります。
 
 
この他に突然おこる大動脈解離の話もするべきでしょうが、それはまたそのうち。
 
<動脈瘤になりやすい人>
動脈瘤がどういう原因でなるかははっきりしてませんが
男性・加齢・喫煙・高血圧・家族に血管系の病気のある人がなりやすいと言われています。
 
性別・年齢・遺伝はどうしょうもありませんが
タバコをやめて塩を減らすことはできるはず。
 
 
 
 
 
動脈瘤はいつかは偶然みつかる不発弾のようなものです。
大きくないうちは破裂する可能性は限りなく低いですが、放置して大きくなると突然破裂となってしまいます。
動脈瘤と診断されたら定期的に検査して、サイズチェックはするべきですし、大きくなり破裂のリスクが高まったら治療するべきでしょう。担当の先生の説明をよく説明を聞いてください。
 
おだいじに~
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

なるべく病院にいかない方法2 怪我とやけど

なるべく病院に行かない方法第二段

 
コロナウイルス予防の三本柱: 手洗い・水分補給・人混みにいかない
この人混みにいかないのために、必要以上に病院にいかない方法を提案しています。
今日は怪我とやけど。
 
いつものやつ。
一般論で書いています。内容はあなたの症状に当てはまらないことがあり、逆に不利益となることがあります。そうなった場合でも責任を取ることは出来ません。疑問、不安に思ったらお医者さんにかかってください。
 
 
怪我
 
皮膚のところで話をしましたが、
皮膚は表皮の一番下の基底層というところで細胞が再生しふえ、ターンオーバーといって28日でいれかわるのです。
 
基底層が感染などでやられてなかったらほっといても再生するということです。
治りやすいように潤い保湿を心がけてください。
確かに病院にはそういう保護剤が用意されてますが、軽傷の怪我ならよくきれいに洗って、大きめの絆創膏などで保護してあげれば大丈夫。
 
予防のために抗生剤なんていう時代はありましたが、抗生剤自体は副作用のおおい薬でもあり、乱用はあとあと大変なことになるため、私は必要なければなるべく処方しないようにしてます。
 
 
切り傷
包丁やカッターで切り傷。パックリひらいた大きな傷の場合は医者にかかったほうが無難でしょう。
 
傷は小さくパックリではないけど、出血が・・・という時は、まずは傷を水でよく洗い流し、やはりきれいに洗った指で傷を寄せるような、抑え込むようなイメージで出血を止めてみてください。止まらなければいろんな角度から試して見ましょう。止血できたらそのまま約5分間のおさえ込み。
5分たったらおさえ込むのをやめてみます。傷をぐりぐり触ったら高確率で再出血するので注意。再出血したら、今度は約10分おさえます。
出血には押さえていれば止まるものです。これは切り傷も外科手術も一緒。
これだけやれば、抗血小板薬などを処方されている人以外ならたいていの出血はとまっています。抗血小板薬などを飲んでいる人はもっと長く押さえ込めばいいことです。
止血されてしまえば医者にかかる必要はほぼないでしょう。
絆創膏を、すこし引っ張り気味に貼ってあげて4-5日そのままにしておけば普通は良くなります。引っ張りすぎはよくないです。それで大方は問題なく治るものです。
止血のために縫うということは実際ありますが
傷はぴったり寄せてあればきれいに治るものです。
無理して縫うとかえって傷が汚くなることはありますよ。
もちろん判断は自己責任で。不安なことがあったらクリニック受診してみてください。
 
 
 
 
 
やけど
やけどは熱傷と呼び、重症度で I 度、II 度、III 度と重症ランクわけされています。熱が皮膚のどこの深さまで到達したか?の分類です。
 
I 度熱傷は表面まで。日焼けなどで赤くなる程度
II 度熱傷は基底層手前まで。基底層は無事なので時間は立ってもきれいに再生できる程度。
III 度熱傷は基底膜までダメージを受けるタイプ。再生する部分がダメージ受けているのでちょっと大変。
 
夏に海水浴いって、日焼け止めやオイルを忘れて日焼けすると、体中皮膚が焼けて赤くなって痛いです。これがI度の熱傷。
日焼けはほっておけば数日で痛みがとれて治るし、治療のしようがありません。痛みを取るためには冷やすことと保湿です。
 
II 度熱傷は水ぶくれ(水疱)ができるのが特徴です。熱湯や熱した油が比較的広くかかってしまったときにできやすいです。
水ぶくれは破るべきか否か?がよく議論になりますが、どっちかでなきゃならないということはないです。
II 度熱傷のときは、再生する基底膜は無事なので、治るはずなのですが、感染を起こしたりして、その基底層があとあとバイキンにやられてしまうと治りが非常に悪くなります。清潔を保つ必要があります。
水疱ができたとは言え、皮膚のバリアとしての機能は残るから、破らないほうがいいとされています。弱い皮膚がむき出しになるとヒリヒリ痛いですしね。水疱がパンパンすぎて皮膚の細胞がつよい圧迫を感じるならちょっと針刺して減圧もいいと思います。
受傷したときはヒリヒリ痛いでしょう。これもやはり冷却と保湿が大事です。清潔をたもっていればきれいに治ります。感染がおきちゃったら、その時は皮膚科医に相談しましょう。
 
III 度の熱傷というのはかなり深刻で、基底膜まで焼けてしまって、皮膚の組織が再生不可能に死んでしまった状態です。
神経細胞もだめになってしまうので、感覚がなくなります。血流も途絶えてやけど部位が白くなったり、黒くなったりします。瘢痕化といって皮膚の伸びがなくなっていってしまいます。
比較的小さい範囲ならば、長時間かけて治すのですが、広範囲だと皮膚移植などが必要になってきます。
ガソリンがかかって火がついたレベルの熱傷で起きやすいです。
 
今回の話とは趣旨がそぐわないですが
湯たんぽかかえて朝まで寝るときに低温やけどになりやすいです。
表面的には問題ないけど、仲間でじんわりやけどし、さりげなくダメージが残ることがあるので気をつけましょう。
 
 
怪我もやけどもしないのが一番ですけどね。
おだいじに~

 

 

なるべく病院にいかない方法 1 頭部外傷 胸痛・腹痛

コロナウイルスが相変わらず大暴れしてます。
コロナウイルス等、感染症に対しては詳しくない医者ですが、インフルエンザと同様なウイルスと考えてます。
過剰に心配しないで、予防に徹しましょう。
 
予防には手洗いがとにかく大事。うがいと水分補給が大事。
人混みにはいかないも大事。
 
ディズニーランドも学校も学会もライブ・コンサートも全部閉鎖され、人混みはどんどん減っています。
あと他に、ウイルスがいそうな場所といったら・・・・病院・クリニックですね。待合室のだれが感染しているかわかりません。すでに医者や看護師には感染しているかもしれないし。病院にかからなくていい症状ならいかないほうが感染リスクは減ります。
 
というわけで、無理して病院・クリニックに行かなくていい病気シリーズです。
 
思い出す限りに書いて行きます。
 
 
 
注意事項: 
あくまで自己判断でお願いします。
"悩むなら医者いけ"が基本です。直接会って診断できない以上、私のブログは、9割の人に利益がある話をしていますが、病気というのは多種多様で残りの1割の人にはむしろ不利益になることがあり、あなたが不利益を被った場合でもこちらは何ら責任を取れないことをご理解ください。ご理解いただけない方はこのブログを読むのはやめましょう。
すでに病気の診断されていて治療中の人は、すでに受けている注意をよく守ってください。ちゃんと主治医の話を聞いてくださいね。
 
 
頭部
頭をぶつけた
たんこぶができることもあります。漫画であるアレほどではないですが、頭が左右差あるくらいには腫れることがありますが、これは自然に腫れが引くのを待つのみです。
頭を強打して問題になるのが頭の骨の中のたんこぶです。頭の骨は相当固く、そんじょそこらの打撲ではなにも起きないです。
たまに、頭の中でたんこぶができると、意識障害とかの障害が出て、命の危険につながることがあります。頭をぶつけた時は24時間は普段と違うことはないか観察したほうがいいですね。頭痛がいつまでたっても治らないとか、吐き気がでてきた、喋ってることがわけわかんない、身体の動きがおかしい等の症状があったら、その時は医者にかかったほうがいいです。高齢者だと1ヶ月後にボケちゃったような症状がでることがありますが、それも検査してみることをおすすめします。
 
 
たちくらみ
立ち上がるなどの姿勢を大きく買えたときにフラフラめまいがするのは立ちくらみです。2回目に立ち上がるときには大丈夫というなら、なおさらです。
これは姿勢の急な変化で脳が瞬間的に低血圧になるせいです。疲労しているとなりやすいです。年齢重ねるとでやすくなります。だれでも起きてしまうもので、それ自体より、立ちくらみで転倒して頭をぶつけたりするほうが問題です。なりやすい人は、何かにつかまって立ち上がるようにしましょう。
 
 
 
胸部
先のブログで書いたとおり、30分以上つづくの胸痛・背部痛は救急車を呼ぶべき疾患ですが、そういって病院来る人の9割は肩こりとか別の理由だったりします。
先のブログ参照です。
 
腹部
便秘で困っている人。民間療法でも薬局にある便秘の薬でもまずはトライ。
それでも改善せず、腹痛がどうにもしなかったら諦めて医者に行きましょう。
 
下痢で困っている人。数日間の下痢や便がゆるい程度は過剰に心配しなくていいです。わたしはウンチは出ればいいと思っています。硬さに過剰にこだわる必要はないでしょう。
 
他の症状も乗っけていきます
おだいに~

ホントに怖い糖尿病

 
糖尿病とは、読んで字のごとく、尿に糖がでてくる病気です。
そして尿に糖が出てくるくらいだと結構すすんだ状態です。
 
高血圧を書いたのなら糖尿病も・・・ということで今日は糖尿病について書きます。
 
 
 
糖尿病といえば三大生活習慣病です。
高血圧 高脂血症 と糖尿病

これらは何が悪いのか?

現在日本人の死因は上位から

1. ガン

2. 心疾患

3. 脳血管症害

 

となっています。

症状は違えど、心疾患と脳血管障害は同じ血管系のトラブルが原因なので、これを合わせるとガンを抜いて日本人の死因トップに躍り出ます。血管のトラブルはそれだけヤバいわけです。高血圧・高脂血症・糖尿病を放置し、さらにタバコなんか吸った日にはもはや・・・。

でもこれらはなんで悪いのでしょうか?

 

ここで血管を心臓と臓器をつなぐパイプだと思ってください。

このパイプを流れている液体の圧が高ければ高いほど破損しやすいですよね。

また、パイプを流れる液体に不純物がおおいと、パイプの壁にへばりついて錆びさせたり詰まらせたりするのです。

だから血圧は下げといたほうがいいし、糖尿病や高脂血症があるなら正常に保っておいたほうがいいのです。

それとタバコには血管収縮作用があり、動脈硬化を勧める作用があります。

 

 

血圧については前回お話ししました。血圧が常時130/80以下であることが大事です。

塩分はなるべく少なくすること、いくらかでも汗をかくような運動を続けることがポイントになります。

今回はこの糖尿病の話をしましょう。

 

<糖尿病の発見>

まず糖尿病が発見されたのは古代エジプトパピルスに記録が残っているそうです。尿にアリが集まってくる人たちがいて、その人たちがある特徴的な症状を訴えることから糖尿病という名前がつきました。

 

その特徴的な症状とは

1. のどが渇きやすく尿の回数が多い

2. やせ形で体重が軽くなる

3. 目がかすむ

4. 早死する

でした。 

 

尿に糖が混じっているから糖尿病とですが、実際尿に糖が出てしまったらすでに重症です。糖尿病とは血液中の糖が高い状態をいいます。

 

 

<糖とは?> 

では糖とは何か?

糖は脳や筋肉など全身の細胞の重要なエネルギー源です。

特に脳のエネルギー源としてはブドウ糖しかないくらい大事です。

 

ブドウ糖果糖という糖が単体で出来ている糖の他に

ショ糖・乳糖という糖が2つくっついている糖

は食べて甘く感じる糖です。

デンプンは糖がいっぱいつながって出来ている糖で、ごはん・パン・麺・芋などに大量に含まれています。これらは砂糖ほど甘くないのですが、口に含んでカミカミしているうちにデンプンが唾液アミラーゼで分解されブドウ糖などになるのでだんだん甘くなってきます。

ちなみにアルコールは等を微生物に分解させてできるものです。糖のある植物からならお酒が作れます。

 

糖尿病とかダイエットで甘いものはダメだからと、果物や菓子はダメだといって、その代わり甘くないご飯やパンをいっぱい食べる人いるんですが、糖をいっぱい摂取していることには代わりありません。

食べ物にはどれぐらいの糖が含まれているのでしょうか?

「食べ物 角砂糖」で検索してみてください。

https://www.google.co.jp/search?q=%E9%A3%9F%E3%81%B9%E7%89%A9+%E8%A7%92%E7%A0%82%E7%B3%96&lr=lang_ja&hl=ja&tbs=lr:lang_1ja&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=2ahUKEwiGg_OIxZToAhXXFIgKHfWYAvUQ_AUoAXoECBQQAw

 

あの甘いコカ・コーラ。どれだけ砂糖が入っているでしょうか。

角砂糖は1個3-4gです。

糖1g 4kcalです。

コカコーラは100mlに11.3g。角砂糖4個くらい。

コカ・コーラ1本のむことは角砂糖16個食べることと同じです。

ハーゲンダッツは      角砂糖5個

りんご1こ                   角砂糖6個

バナナ                        角砂糖4.5個

 

食パンスライス一枚  角砂糖9個

ごはん一杯                 角砂糖17個

じゃがいも 1個100g  角砂糖5個

 

よくあるピザ             角砂糖 19個

よくあるパスタ          角砂糖21個

カレーライス              角砂糖35個

 

 

一方、一日に必要なカロリーは年齢や性別、一日の運動量でまちまちですが

男性で2000kcal、女性で1700kcalと言われます。

一日のうちの必要カロリーのうち、糖質は50%以下に抑えるべきで、そう考えると角砂糖で62個以下にするべきです。

コカ・コーラ500ml飲んで、ごはん茶碗1杯食べたら一日に摂取できる糖質の半分はとってしまったということです。

昼にパスタたべて夜にカレーライスたべてコーラ飲んだら、一日分の糖質オーバーです。

 

<糖の代謝>

食べた糖はどうなっていくのでしょう?

ご飯やパンなどは糖に分解され小腸で吸収されます。吸収された糖質は血液中に移動し、脳や筋肉などの全身の細胞に届けられます。各細胞は糖をエネルギー源として取り込むのですが、そのままでは取り込めません。脳や筋肉など全身の細胞の入口には鍵がかかっていて、糖はそのままでは入れないのです。細胞という部屋のドアに鍵がかかっています。

このとき鍵の役割をするのがインスリンです。インスリンは鍵のかかったドアを開けるのが仕事です。インスリン膵臓のランゲルハンス島と呼ばれる細胞で作られます。

インスリンがドアを開けることにより、血液中の糖が細胞内に取り込まれ、細胞はエネルギーを受けることができます。血液が糖が細胞に移動するので血糖が下がります。食事をして血糖値が上がるとインスリンが分泌され、脳や筋肉などの細胞のドアを開ける鍵のような役目をし、糖が細胞内に入りエネルギーとなり、身体を動かしたり身体を温める熱に変換します。過剰にとった糖は、貯蔵のため、脂肪に置き換えられ、脂肪細胞に取り込まれます。肥満の原因はこの脂肪細胞が肥大化し、その数が増えるからです。

ちなみに、脂肪細胞は過剰な糖によってのみ巨大化するので、 糖質をへらせば脂肪は大きくならない! という理論に基づいたダイエット法が低糖質ダイエットです。糖はなるべく減らす。その代わりタンパク質や脂肪は脂肪にならないからすきなだけ食べてよいと。脳は糖しか分解できないことなどもあり、極端に制限するダイエットには賛否両論ありますが、角砂糖に換算して62個を下回る程度の制限なら悪影響はないのではないかと思います。結果にコミットするあの有名なジムは筋トレも指導しますが、とにかく食事制限・糖質制限を重点的に指導することで、結果にコミットしているそうです。

 

 

<高血糖が引き起こす病気>

話をもどして

過剰な食事で上昇した血糖に対して、血糖を減らすメカニズムがうまくいってない状態だと、基準値より高血糖となり、これが糖尿病の状態です。

 

コーラとかオレンジジュースを机にこぼして放置するとどうなります?

ベタベタしますよね。

 

血液がずっと高血糖で晒されていると、血液がそんなふうにベタベタするのです。

これが全身の血管のいたるところで起きます。

細かい血管は詰まってしまいます。血液の流れが滞ってしまいます。血液は酸素と栄養を各細胞に届けるものであり、血管がつまって、血液が流れてこなくなった細胞は機能停止・死んでしまいます。

 

ある程度太い血管でも、血管の壁に一部損傷がおきたりします。

 

損傷したところは治そうとするメカニズムが働くのですが、これが繰り返されると再生が追いつかず、どんどん血管が固くなります。これが動脈硬化です。

 

動脈硬化とはつまり老化です。 

高血糖は体中の血管を老化・悪化させるのです。

目の網膜の血管は特に細くて血糖のダメージを受けやすいです。これがかすみ目の原因となります。かすみ目なんて言っているうちは可愛いもので、網膜の血管はもろく出血しやすいです。こうなると失明となってしまいます。

 

 

同様に高血糖の尿が作られる腎臓も影響をうけやすいです。腎臓は血液を濾して尿を作るのが仕事ですが、高血糖でそのフィルターが壊れやすいくなるのです。

腎臓がダメになると尿がつくられません。まったく尿がでない状態だと3-4日くらいで死んでしまいます。

死なないために週に3回の透析が必要になります。

本人が払うわけではないですが、透析患者さん1人に年間300万円もお金が使われます。こういったことも国民健康保険の負担になっています。

 

 

いたるところの血管がダメージを受けます。

心臓の血管がダメージを受ければ心筋梗塞

脳の血管がダメージを受ければ脳梗塞

足の血管がダメージを受ければ足が腐り落ちて切断することもあります。

 

糖尿病では神経の症状も忘れては行けません。神経細胞はとても繊細でダメージを受けやすいです。ダメージされると感覚異常が起きます。細い血管から感覚がなくなっていきます。

 

その他ガンも血管の悪化から来るとも言われています。

そうやって考えるとガンと心疾患、脳血管疾患合わせて死因全体の50%以上糖尿病と関連していると言えるのです。

糖尿病は日本人の死亡原因のグランドチャンピオンと言えるかもしれません。

やはり血糖は高くしないほうがいいですね。

 

 

症状でほかに 

のどの渇きとや尿の回数が多いこと

やせ形で体重が軽く、目がかすむ

というのがありました。

 

尿に糖が出てくるくらいになると、尿の浸透圧があがり、水分が糖に引っ張られて体内から水が出て行ってしまうため、尿の量・回数が増えます。尿が多いので水分が足りなくなり喉が乾きます。

また、インスリンがすくなる状態では、糖を十分吸収できてないわけですから、やつれるように痩せてしまいます。血糖が高すぎて救急車で運ばれれてしまうような、糖尿病性ケトアシドーシスなんてものもあります。


 

<糖尿病の種類>

糖尿病には2種類あります。

I型糖尿病: 先天的にランゲルハンス細胞がインスリンを分泌しない
II型糖尿病: 高血糖な生活をしているうちに、細胞がインスリンに反応しにくくなった、あるいはランゲルハンス細胞がくたびれてしまってインスリンが出なくなった

大人になってからかかる糖尿病はほとんどがII型糖尿病です。

 

 

<糖尿病の検査>

あなたの血糖値は大丈夫ですか? 

血糖値は血液検査で調べます。

昔は空腹時の血糖をしらべ、75gの糖を飲み、血中の血糖の変化をみて糖尿病を診断してました。食べないで病院に来てくださいというアレです。

いまはHbA1cというもので測定します。これは赤血球のヘモグロビンにどれくらい糖がくっついてるかを見るもので、だいたい2ヶ月くらいの状況がわかります。

医者にかかる前の日から断食してもバレちゃいます。

この血糖値が6.0未満であればとりあえず糖尿病はないです。

 

健康診断は、健康促進、病気に対する理解を促すものなので、結構厳しめです。

HbA1C 5.6-6.0を境界型と呼びます。

 

 

<低血糖>

血糖は低ければ低いほどいいというものではなく、低血糖という病態もあります。

厳しすぎる糖尿病治療をすると、容易に低血糖発作が起きます。

脳の細胞は糖しか栄養に出来ないので、低血糖となると脳の機能が止まってしまいます。ひどいと意識消失とか昏睡になったりすることがあるので、特に高齢者にはきびしすぎる管理はよくないとされています。

 

 

糖尿病と言われたら長生きのためまずは食べる糖質を減らしましょう。

長寿に興味ない人でも、糖尿病で引き起こされる多くの病気はどれも辛く痛く苦しいです。病気が好きな人はいないでしょう。血糖値はきっちり下げましょう。

年齢・性別・身長によって一日必要カロリーが違うので、それは検査した施設で指導を受けてください。一日1600kcalと適切な運動。まずはこれが目安でしょうか。

 

以前、外食だけで高血圧が悪化した人の話を書きましたが、同様に入院するだけで糖尿病の値が良くなるケースもいっぱい経験しました。カロリーをきっちり計算された制限食だけにしたら、血糖値がさがり薬も不要になり、しかも痩せたのです。簡単に自由にモノが食べれる環境の現在社会は、糖尿病そしては罠でいっぱいということですね。

 

食事制限や運動だけでだけでうまくいかない場合は薬を使います

糖尿病の薬には大きく分けて

スルホニル尿素薬                 膵臓インスリン分泌を増やす

ビグアナイド薬                    インスリン抵抗性よ改善させる

α-グルコシダーゼ                 糖の分解吸収を遅らせる

チアゾリジン                        インスリン抵抗性を改善させる

即効性インスリン分泌促進  インスリン分泌を増やす

DPP-4阻害薬                         インスリンの分解を遅らせ、効果を長持ちさせる

SGLT2阻害薬                         尿に糖を捨てさせる

インスリン注射                     不足したインスリンを体内に注射

などがあります。詳しいことは、処方した先生や それぞれネットや本で調べてみてください。

 

 

 

糖尿病は生活習慣病です。

放置しても今日はなんともないし、明日もなんとも無いです。

おそらく来月も来年も目立つことは起きないでしょう。

 

しかし体内では血管の老化がどんどん進みます。ギリギリ安定をみせていた血管系が破綻し、○○梗塞やら○不全やら・・・
死ぬのイヤじゃないですか?

死ぬのは平気って人でも病気になって嬉しいってことは無いでしょう。

想定外の病気になることは受け入れるしかないこともありますが、予防できるものは予防できるものです。

 

元気なうちから予防しませんか?

楽しく元気で天寿全うできるように。

 

 

 

弁膜症って何?

診療科には腎臓内科とか消化器外科とかありますよね。臓器の名前がついた科が一般的です。
でも、心臓外科がいるのになんで心臓内科って無いのかしら。なんでそこだけ循環器科なのかしら。
どうでもいいですけどね。
 
さて我が家にはテレビがないので最近の流行にうといのですが、こんなCMが流れているとか。
 
 
それぞれ日本心臓財団と人工弁などを作っている会社の動画です。
 
 
弁膜症って何? という質問をいただきましたので書いていきます。
 
まず弁とはなにか? 心臓の中にある構造物です。
心臓は筋肉で出来た袋で収縮・拡張を繰り返すことで血液を全身に送り出し、血液を循環させる臓器です。
 
 
心臓は筋肉でできた袋です。その筋肉袋がぺったんぺったん動いただけでは、ただ血液が行き来するだけで一方向に循環することはありません。
筋肉袋の入口と出口に逆流防止弁がついていて、これのおかげで入口から入って出口に進むようになっているのです。
 
この逆流防止弁こそが心臓弁です。
この弁の障害が弁膜症です。
 
 
逆流防止弁のトラブルといったら限られています。
1. 逆流防止弁がガバガバ逆流する
2. 逆流防止弁が開かなくなる
 
1.の逆流するものを閉鎖不全症と言います。
2.の開かなくなるもの、通過障害がでるものを狭窄症と言います。
狭窄と逆流が両方起きているというたちの悪い状態も存在します。
 
心臓の弁は全部で4種類あって
心室の入口にあるのが僧帽弁
心室の出口にあるのが大動脈弁
心室の入口にあるのが三尖弁
心室の出口にあるのが肺動脈弁
 
です。
このうち、先天性(生まれつきの病気)をのぞいて、肺動脈が問題になることはほとんどありません。三尖弁狭窄症も少ないですね。
大動脈弁狭窄症
大動脈弁閉鎖不全症
僧帽弁狭窄症
僧帽弁閉鎖不全症
三尖弁閉鎖不全症
がポピュラーな病気です。
 
僧帽弁閉鎖不全症は心筋梗塞発症後になることがあります。
急に悪化するケースもありますが、ほとんどの場合、弁膜症は数年単位で病状が進行していくものです。
 
成人で1分間に4リットルほどの血液が全身を循環する必要があって、それが心臓の仕事です。相当大変な仕事です。休めないし。ブラック企業も真っ青です。
閉鎖不全症はせっかく次に送ったはずの血液が戻ってきてしまう状態です。心臓の労働環境としては二度手間の効率がわるい状態です。
仮に先に送った血液の半分が逆流してくるとすると、全身に必要な血液を贈ろうと思ったら心臓は健康の人の2倍働かなきゃならないことになります。
狭窄症は狭窄症は通過障害です。ただでさえブラック労働環境なのに、仕事を邪魔する抵抗があるわけです。
(他の要因もあるのですが、こんなイメージで。)
こんな環境にずっと置かれたら心臓は疲労してのびてしまって、ギブアップ。
心臓がギブアップした状態 = 心臓が完全じゃない状態 = 心不全
更に働かせ続けると過労死です。
 
ギブアップした心不全な心臓では、血液を十分に回せなくなります。
循環に滞りができるので、心不全の症状とはむくみや胸水・腹水の原因になり、身体が重くなり、軽い運動でもすぐに行きが切れるなどです。
 
目安として、同世代の人とくらべて極端に疲れやすいとか息が切れやすいとかあったら、心不全を疑ってもいいかもしれません。
 
診断は医者にかかって聴診(胸の音、心臓の音)してもらえばすぐわかります。
そもそも、心臓のどっきんどっきんというのは弁が閉じたときの音です。
逆流の時は、締りのない音がします。
狭窄の時は、ホースで水まきするときにホースの先端を狭めて水を遠くに飛ばすときの音がします。
 
そういった心臓の雑音が聞こえた時はそのまま心臓の超音波検査に回されます。
そこで弁膜症の種類やその重症度(重度・中等度・軽度の3段階)に分類されます。
 
治療は、過剰な水分を尿として捨てるため利尿剤がよく用いられます。
高血圧だと、その事自体が心臓に負担をかけるので、なるべく血圧を下げようとします。
また、体力のなくなった心臓を長持ちさせるため、心臓をとにかく休ませるような薬を使うこともあります。
弁膜症の程度が重度であれば、手術が選択されます。
 
 
心筋梗塞とは違って弁膜症は急性に悪化というのはほとんどありません。
年1で健康診断うけて胸部聴診を受けている人なら、過剰に心配して医者かかんなくてもいいんじゃないのかしら? なんて思ったりはしますが、例のごとくそのへんは自己判断にお任せ。
 
 
 
 
 
 
 
 

ホントに怖い高血圧

高血圧のガイドラインが改定になりました
 
 
 
高血圧の定義は血圧が140/90に対し、
目標血圧が130/80以下になるようです。
 
 
今日は血圧について解説します。
 
血圧とは血管内の圧です。
上の血圧、下の血圧とありますが意味はご存知でしょうか?
下の血圧が血管内のベースの圧力で
上の血圧とは、その下の血圧に心臓出力分だけたされたものです。
 
 
血圧が高いとよくないとはよく言われますが、なにが問題なのでしょう?
心臓は全身の臓器に血液を送るのが仕事だとはご存知たと思いますが、その血液の通り道が血管です。
臓器と臓器をつなぐパイプです。
そのパイプを流れる液体の圧力が高ければ高いほどパイプは破損しやすいですよね。
同様に不純物が多ければ多いほど詰まりやすいじゃないですか。
 
だから血圧は低めがいいし、糖尿病・高脂血症の人はこれらを治療したほうがいいのです。
動脈硬化とよく耳にすると思います。
動脈が高い圧にさらされたり、流れてくる過剰な糖などの不純物により血管が小さなキズを負います。その傷をコレステロール等で穴埋めすることにより徐々に固くなっていくのが動脈硬化です。
 
糖尿病・高脂血症は又の機会に。
 
動脈硬化自体は病気ではありませんし治療はできませんが、血管は徐々に狭くなったり閉塞することがあります。
〇〇狭窄症とか狭心症
☓☓梗塞とかです。
臓器に血液が十分いかない病態ですから、その臓器不全の症状が出ます。
脳に梗塞がおきたら麻痺になったり。
心筋梗塞になったら心臓が止まっちゃったりです。
 
 
 
そんなことにならないようにと定められたのがこの
血圧目標130/80以下なのです。
 
よく外来で、薬って一回飲み始めたら飲み続けなきゃならないんでしょ?
みたいな事を聞かれます。確かにそういう人はおおいですが、高血圧の薬を中止できた人はいます。
そもそも、塩分過多や動脈硬化によって高血圧になったものをむりやり
血管を広げる薬(カルシウム拮抗薬・アルファ-ブロッカー)
腎臓の血圧をあげるホルモンをブロックする薬(ACE阻害剤・ARB)
心臓の興奮を抑える薬(ベータブロッカー)
尿にして塩分を捨てる(利尿剤)
などの薬をつかって下げており、これらの薬は1日で効果が切れます。効果が切れてしまうから次の日も飲む必要があるのです。
 
余談ですが
カルシウム拮抗薬はグレープフルーツと一緒に食べてはいけないというのが有名ですがもうグレープフルーツは食べれないという意味ではありません。
胃袋でカルシウム拮抗薬とグレープフルーツがこんにちわしなければ大丈夫です。
具体的には朝薬を飲んで、昼グレープフルーツ等、時間をずらしてくれれば大丈夫ということです。
 
 
薬は嫌だなとおっしゃる方はいると思います。しかし考えてみてください。
脳梗塞心筋梗塞になってからではその後の生活はとても大変です。
寝たきりになってずっとテレビか天井を見続ける生活したいですか?
 
腎不全になったら透析が必要です。
週に3回、透析病院で透析を受けることになります。尿がでないため、水分管理を間違うとすぐに呼吸が苦しくなります。腎不全になったときの食事制限はそれはもう厳しいもので、いい加減な食事をするとすぐに命の危険にさらされます。よっぽど今から食事を見直したほうがいいです。
患者さんがすべてを支払うわけではないですが、年間約300万円の医療費がその患者さんの透析費用として消費されます。
医者や看護師が口を酸っぱく血圧下げろというのは、そういった病気になってしまった人たちがどれだけ大変かよく知っているからです。
医者が薬始めなさいといったら、それは受け入れたほうが後で後悔しないと思いますよ。
 
血圧は自力で下げることは可能です。
ズバリ塩分です。
1日の塩分を6g以下にするのが厚労省の指針ですが、毎食カップラーメンを食べて1日に12g以上の塩分をとっていた人が大変な目にあった話は先に書きました。
 
塩分を減らし
野菜を多く食べ
運動し
禁煙し
いわゆる健康的な生活を続ければ血圧は下がってきます。血圧の薬をへらしたり、中止することは不可能ではありません。
 
天寿を全うするその日まで
           自由に歩き生活を楽しむため
                      まさに今日が人生の分かれ道
 
 
 
 
 
 
 追記
薬剤科の方からご指摘いただきました。
一部のカルシウム拮抗薬はグレープフルーツ食べる時間をずらしても、いくらか効果が減弱されるそうです。
ただ、全く効果がなくなるわけではない、程度問題であるとのアドバイスを頂きました。
プロセスより血圧がちゃんと下がっているという効果のほうが大事です。
結論として、血圧がちゃんと下がっていればOK。
ということにします。グレープフルーツが大好きな人は今まで通り食べて良いです。
グレープフルーツを我慢するより塩分減らすほうが、ご利益あるでしょう。

胸が痛い時 肩が痛い時

胸が痛い時
肩が痛い時
 
すぐに救急車呼べ!
って聞いたことありませんか?
 
医療系の情報番組とかでもよく言われます。
確かに胸が痛かったり、特に左肩が痛い時は心臓や血管にまつわる病気のことが多く、これらは急いで治療が必要となることが多々あります。
 
 
しかし実際は、肩が痛いといって病院に来る人のうち、100人中99人はそういった緊急性の病気ではありません。
笑い話のようですが、肩こりだったりすることが多いです。
スマホ肩というのでしょうか? 肩や肩甲骨をほぐす運動をするだけで痛みが取れる人が結構います。
 
今やネットで検索すれば、山ほど肩こり腰痛に対する対策が出てきます。かくいう自分もずっと肩こり腰痛に悩まされていましたが、Youtubeのストレッチやヨガの動画みて肩腰ほぐしてだいぶ楽になりました。
胸が痛い・肩が痛い時、とりあえず肩こりをほぐす運動をやってみることをおすすめです。
 
胸や肩が痛いといっても、胸や肩には
皮膚
筋肉
乳腺
胸膜
心膜
心臓
大血管
などいろいろあるわけで、それぞれ痛みは出ます。ほっといていい痛みからよくない痛みまでいろいろです。
緊急性があるのが心臓と大血管の痛みで、これはのたうち回るような痛みでとても自力で歩いたり車を運転したりはできません。"チクチクする痛み"が心臓の病気であることはほぼ100%ありえません。
ちなみに心筋梗塞のとき痛みは"30分以上持続する痛み"が目安です。この時は救急車呼ぶことも考えましょう。
胸痛に対していろいろ検査して異常が見つからない時、"肋間神経痛 疑い"なんて診断名がついたりします。
 
 
もちろん、症状に乏しいのに大きな病気であることもあるわけで、そのへんは自己責任でお願いします。
"間違ってはいないけどオーバーな情報"に脅かされてめったに起きない病気で
過剰に心配しなくていいんだよ
 
というのを伝えるのがこのブログのコンセプトです。
質問くだされば病気解説もします。