2026-01-01から1年間の記事一覧
麻酔科医がよく見ているモニターに**EtCO₂(呼気終末CO₂)**があります。 カプノメーター、あるいはカプノグラムとも呼ばれます。 挿管チューブの接続部付近から呼吸ガスをサンプリングして測定しています。 O₂と比較すると、CO₂は血液と気体の間を非常に移…
呼吸といえば多くの人が「酸素を取り込むこと」だと思っています。 間違いではありません。実際、呼吸に関するモニターといえばSpO₂で、これが正常値なら呼吸は大丈夫だと安心する人がほとんどでしょう。 しかしそれだけでは不十分です。 呼吸とは酸素を取り…
手術室や集中治療室では、患者には様々なモニターが装着されています。 その中でも、最もよく目にする数字の一つが**SpO₂(酸素飽和度)**です。 正常ならだいたい100%。高齢者でも96%前後あれば十分です。 数字が下がるとモニターが鳴り、医療者は一瞬緊張…
血圧を測るといえば、普通は上腕にマンシェットを巻いて測定します。電気屋さんにいくと血圧計が普通に売っていて、中には手首用の血圧計もあります。 ではここで問題です。 どこで測定した血圧が正解なのでしょうか? 右腕でしょうか。左腕でしょうか。それ…
手術室やICUでは、患者の状態を示すたくさんの数字がモニターに表示されています。 SpO₂血圧心拍数EtCO₂BIS 私たちは日常的にこれらの数字を見ながら患者を管理しています。 しかし臨床をしていると、あることに気づきます。 モニターの数字は、時々平気で嘘…
学生のころから、私たちは常に「正解」を探す訓練を受けてきました。 そのため医療現場で異常値を見つけると、「原因は何だろう」「すぐ治さなくては」と考えます。 もちろん、すぐに手を打つべきケースもあります。 しかし実際の臨床では、**あえて治療しな…
モニタリングで最も大事なことは何でしょうか。 それは 「トレンドを見ること」 です。 前回、正常値は絶対ではないという話をしました。では実際の臨床では何を見て判断するのでしょうか。 答えは 変化の流れです。 例えば血圧です。 患者A血圧 110/70 患者…
さてここで問題です。 Hb(ヘモグロビン)14の健康な私が、病院の前で車に跳ねられ大量出血しました。虫の息の状態でそのまま救命センターに運ばれ、治療に先立って血液検査をしました。 その時のHbの値はいくつでしょう? Hb 8くらい? 正解は 14のままです…
モニタリング monitoringとは状態や変化を継続的に見守ることをいいます。 観察ですね。データをその都度評価もしますが、本質は数時間・数日単位での変化を追うことです。 医療でモニタリングといえば 心電図や血圧、酸素飽和度と体温は必須項目。 これにAラ…
財布をおとした。ショック! 恋人と喧嘩した。ショック! ショックと言われるとこういう悲劇的なものを連想しますが、医療界でショックと言われれば急性循環不全のことです。循環とは体の隅々の細胞に血液をのせた酸素を送り届けることです。ショックとは「組織…
心臓とは筋肉でできた袋です。入口と出口にそれぞれ逆流防止弁がついた袋です。 この袋に入口から血液が入ってきて、袋が収縮し、出口から血液が出ていきます。 袋に血液を入れる力が前負荷です。 袋からでていく血液の障害になるのが後負荷です。 そして袋…
前負荷とは拡張期の心臓の入口での血液の指標でした。 後負荷とは心臓の出口での血液の指標です。簡単に言ってしまえば血圧です。 正確には心臓が血液を送り出すときの抵抗勢力のことです。血圧や血管の硬さや血管抵抗も影響します。 前負荷のとき循環をジェ…
前不可とは拡張期の心室にどれだけの血液が入り込んでくるのか?の指標です。 前負荷を英語でいうとPreLoad。直訳すると心臓の前にかかる負荷。 負荷という文字が“負ける”とか“負担”を連想させるため悪いもののように感じがちです。 前負荷の指標はCVP(中心静…
循環動態とは「体の中で血液がどれだけ効率よく回り、細胞に酸素を届けられているかの状態」のことです。 循環とはなにか? 循環とはぐるぐる回ることです。東京山手線のように起点も終点もなく永遠にぐるぐる巡っているのが循環です。生体で循環といえば、肺…
集中治療で大事だと思うことをゆっくり書いていこうとおもいます。 よく相談されることを書きます。初心者や学生さんが全体を掴むことを目的としております。質問があったら書き込んでくだされば解説追加していきます。 循環動態 前負荷 後負荷 心収縮性 シ…