2026-01-01から1年間の記事一覧
ICU。 挿管した。 人工呼吸器につないだ。 酸素化も改善した。 これで安心。 ・・・ のはずだった。 数分後。 血圧が下がった。 EtCO₂も下がった。 尿量も減った。 ノルアドが増えていく。 何が起きたのか。 人工呼吸器は肺を助ける機械のはずなのに。 しか…
ICU。 血圧は悪くない。 MAPも65以上。 ノルアドも減らせている。 でも、 尿が出ない。 腎不全だろうか。 脱水だろうか。 心拍出量不足だろうか。 もちろんその可能性もある。 しかし、 見逃されやすい原因がある。 それが venous congestion(静脈うっ血) …
ICU。 血圧は保たれている。 ノルアドも入っている。 でも、 患者はなんとなく悪い。 尿が出ない CVPが高い 四肢が冷たい lactateが下がらない 肝機能が悪化していく 。 「血圧」はある。 でも、 “回っていない”。 ショックというと、 左心不全 心拍出量低下…
手術中やICUにて・・・ 血圧は110/60。 MAPも悪くない。 でも、なんか嫌な感じがする。 A line波形が細い。 呼吸性変動も大きい。 脈圧も狭い。 EtCO₂も少し下がってきた。 まだ血圧は保たれている。 でも、 “回っていない”。 そんな瞬間がある。 A lineは “血…
ICU。 血圧は65。 ノルアドも入っている。 SpO₂も悪くない。 でも尿が出ない。 輸液を入れる。 まだ出ない。 さらに入れる。 CVPは18。 浮腫が増える。 肺も重くなってきた。 それでも腎臓は動かない。 何が起きているのか。 尿量減少は “腎臓の悲鳴” 尿量。…
ICU。 ノルアドも入っている。 MAPは65ある。 SpO₂も100%。 でも乳酸が下がらない。 尿も出ない。 EtCO₂も低い。 なんか悪い。 ScvO₂を見る。 85%。 「酸素は足りている」はずなのに、患者は悪化している。 何が起きているのか。 SvO₂とは何か SvO₂。 日本語…
CVP 18。 高い。 「輸液過多?」 「心不全?」 「もう入れない方がいい?」 でも、 尿は出ない。 EtCO₂も低い。 末梢は冷たい。 患者は、どう見ても悪い。 CVPは高いのに、 “回っていない” のである。 CVPとは何か CVP。 中心静脈圧。 簡単に言えば、 “右…
ARDSの患者が、人工呼吸管理されている。 酸素化が悪い。 SpO₂が低い。 FiO₂を上げても、あまり改善しない。 酸素濃度を上げ続けるのも、肺には良くない。 「PEEPを上げよう」 人工呼吸器を調整する。 SpO₂は改善した。 でも、 血圧が下がる。 EtCO₂も下がる…
ショック。 医療者なら、誰でも聞いたことがある言葉。 でも実際には、 「血圧が低い状態」 くらいのイメージで扱われることも多い。 しかし、本当に重要なのは、 循環不全 つまり、 組織のすみずみまで 血液が届かないこと。 Flow が足りていない。 それ…
挿管され、人工呼吸中の患者。 突然、血圧が下がる。 SpO₂も下がり始める。 EtCO₂が低下。 頻脈。 CVP上昇。 Aライン波形は細くなる。 「換気が悪い?」 そう思って、人工呼吸器を見る。 気道内圧が異常に高い。 バッグが硬い。 少し前まで、こんな硬さでは…
手術後ICU。 特に、心臓外科術後で遭遇することがある。 血圧はまだある。 ノルアドも流れている。 SpO₂も悪くない。 でも、なぜか患者が悪い。 EtCO₂が少しずつ下がる。 換気条件は変えていない。 頻脈になる。 尿が出ない。 CVPは高い。 輸液をすると、少…
手術中モニターを見ていたら EtCO₂が突然下がった35 → 18 SpO₂も突然低下 「何が起きた?」 呼吸器設定は変えていないチューブも問題なさそう ■ まずやること 波形を見る 波形はある呼吸もできている 気道トラブルではなさそう ■ 次に考える “血流の問題”…
薬を入れた 抗菌薬筋弛緩薬造影剤輸血蜂刺され その直後 血圧が急に落ちた SpO₂も下がる 顔が赤い 呼吸が苦しそう 「何が起きた?」 ■ 結論 アナフィラキシーなら 最優先はアドレナリン 迷ったらまずこれ ■ 何が起きているのか 炎症メディエーターが一…
血圧が低い 発熱している 尿路感染?肺炎?腹膜炎? 感染っぽい 敗血症かもしれない 血圧は低い でも 手足は温かい 脈は速い 「ショックなのに冷たくない?」 ■ 結論 敗血症ショックは “血管が開いているショック” だから ノルアドが効く ■ ショックに…
血圧が低い ノルアド開始 MAP 50↓60↓70 血圧は上がった でも なんか良くない 尿は出ていない乳酸は高いままEtCO₂は低いまま末梢は冷たい 「あれ?」 ■ まず考えること 循環とは 血液が全身をまわり 酸素が各臓器に届くこと 血圧はその循環の“結果”のひと…
血圧が低い そうだ、輸液しよう 不安定な患者に点滴ラインを確保する 輸液を始める これは自然な流れ 実際 これで良くなることは多い 特に ・明らかな脱水・出血・食事や飲水ができていない・熱中症・出血性ショック 前負荷が足りないとき 輸液は正しい …
手術中モニターを見ていたら EtCO₂が下がっていた 35 → 20 「何が起きた?」 「呼吸器の設定は変えていないのに」 ■ まずやること 波形を見る 波形はある呼吸も入っている チューブトラブルではなさそう ■ 次に考える “流れが減った”可能性 EtCO₂とは何…
このページはショック対応を“順番”で整理したもの 上から辿れば、そのまま初期対応ができる構造にしている ■ ① ショックを疑う 血圧は関係ない 末梢が冷たい 尿が出ない EtCO₂が低い 乳酸が高い “流れが悪い”と判断 ■ ② 初期対応(最初の5分) とりあえ…
治療している 輸液したノルアドを入れたドブタミンも使った 血圧はなんとかある でも 良くなっている感じがしない 乳酸は高いEtCO₂は低い末梢は冷たい 流れが弱い ■ 結論 心臓が疲れている 出力が足りない でも まだ止まってはいない ここでIABP ■ IA…
治療している 輸液したノルアドを入れたドブタミンも使った スワンガンツで評価した 正しいはずの治療をしている それでも 循環が良くなる気配がない 血圧は落ちる乳酸は上がるEtCO₂は低いまま 打つ手がなくなった ■ 結論 生身の心肺には限界がある そ…
スワンガンツを入れた でも どう読むか分からない 数値は並ぶ CVPPCWPCO(CI)SVR 多すぎる ■ 結論 見るのは3つだけ 前負荷 心拍出 血管抵抗 これだけでいい ■ ① 前負荷 ボリュームは足りているか? PCWP(または拡張期肺動脈圧)でみる 目安としては…
治療している 輸液したノルアドを入れたドブタミンも使った でも よくならない 血圧は微妙乳酸は下がらないEtCO₂も上がらない 「で、何が悪いのか分からない」 ■ スワンガンツの役割 スワンは何をするものか 循環を“分解する”道具 今までは 推測していた…
血圧が低いショックかもしれない とりあえず輸液 よくある対応 でも それで良くなるとは限らない ■ 輸液の正体 輸液は何をしているか 前負荷を増やしている 心臓に戻る血液を増やす 心拍出が上がる ここまでは正しい ■ でも問題がある すべての患者で …
血圧は保たれている収縮期血圧100MAPも60以上ある でもなんかおかしい 尿が出ない四肢が冷たいEtCO₂が低い乳酸が高い 「血圧はあるのにショック」 ■ 何が起きているのか 血圧とは 血流量 × 血管抵抗 ノルアドレナリンを使う 血管抵抗は上がる 血圧は上がる…
血圧が低い ショックかもしれない 昇圧剤を使おう ノルアドを上げるか ドブタミンを入れるか どっちを使うべきか? ■ 結論 “圧”が足りないならノルアド “流れ”が足りないならドブタミン これだけ ■ ノルアドの役割 血管を締める 血管抵抗が上がる 血圧が…
乳酸値が高かった輸液した昇圧剤も入れた でも 乳酸が下がらない これは まだショックが続いている いまの治療では足りない “なぜ改善しないのか”を考える段階 ■ まず大前提 乳酸は“結果”であって原因ではない 乳酸が高いのは どこかで酸素供給が破綻…
血ガスで乳酸値高いなぁ で、終わっていないか? 乳酸はただの数値じゃない “今この患者がどれだけ危ないか”を示すサイン ■ 乳酸とはなにか 筋肉痛の原因として有名な乳酸。(※現在は主因ではないとされるが、イメージとしては有用) 強い運動で酸素供給が…
白い感熱紙に並ぶ数字。 HbとSpO₂だけ見て安心していないか? 血液ガスは「今うまくいっているか」「どこが崩れているか」を教えてくれる非常に重要な検査。 しかし全部を見る必要はない。 たった3項目で8割は判断できる 最初に見るのはこの3つ ・pH・pCO₂…
血ガスで「代謝性アシドーシス」と分かったあと 次にやることは1つだけ 原因を絞る そこで使うのが アニオンギャップ(AG) ■ AGとはなにか 「測れていない酸(陰イオン)の量」 体の中には血ガスでは測らない陰イオン(酸)がある それが増えると アシド…
血圧が下がった昇圧薬を使った でも血圧が上がらない 追加する?別の薬にする? ちょっと待ってほしい 昇圧薬が効かないとき それは薬の問題ではない 体の状態が崩れているサイン ■ 結論 昇圧薬が効かない原因は3つ 容量不足 心機能低下 呼吸・ガス交換の…