四毒抜きのすすめ(吉野敏明) を読み進め、今回は乳製品について。吉野氏は「乳製品は日本人の食文化にほぼなかったから、摂らない方がいい」とバッサリ。前回の油の話では、トランス脂肪酸や酸化した油が体に良くないって話だったけど、乳製品も「四毒」の一つらしい。さて、乳製品って本当にやめた方がいいの?
牛乳=健康食品って本当?
牛乳って「体に良い」「カルシウムで骨が強くなる」っていうイメージがあるよね。小学校の給食で必ず出てたし、CMでも「牛乳飲もう!」ってやってる。でも、吉野氏はこれを「毒」と呼ぶ。なんで?
日本人の8割が乳糖不耐症
日本人の約80%は、乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)が少ないか、ほとんど働かないと言われている。だから、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり、下痢する人が多い。便秘解消のために牛乳を飲む人もいるけど、実は逆効果になる場合も。外国人に海藻の消化が難しいのと同じで、日本人の体は乳製品に慣れていないんだ。
カゼインやホルモンの問題
- カゼイン:牛乳やヨーグルトに含まれるたんぱく質で、日本人は消化しにくい。これが腸の粘膜に負担をかけ、炎症やアレルギー(アトピーや鼻炎など)の原因になる可能性がある。
- 成長ホルモン(IGF-1):現代の乳牛は生産性を上げるため、ホルモン剤や抗生物質を含む飼料を与えられていることが多い。このIGF-1が人間のホルモンバランスを乱し、肌荒れや、場合によってはがんリスクを高めるかもしれないって研究もある。
カルシウム神話のウソ
「牛乳=カルシウム」ってイメージ強いけど、実は牛乳のカルシウム吸収率はそこまで高くない。乳製品に含まれるリンがカルシウムの吸収を邪魔してしまうんだって。むしろ、乳製品を多く摂る国の方が骨折率が高いなんてデータもある。カルシウムなら、小魚、海藻、大豆製品、ゴマ、小松菜から摂る方が日本人には合ってるよ。
牛乳は戦後の「刷り込み」?
戦後の食糧不足の時代、GHQがアメリカ産の小麦や牛乳を大量に日本に持ち込んだのは有名な話。日本人に馴染みのなかった食材を普及させるため、給食で牛乳を強制的に提供し、「牛乳は体に良い」ってイメージを学校やCMでガンガン刷り込んだんだ。歴史的に見ると、牛乳が「健康食品」になった背景には、ちょっとした政治的な事情もあるわけ。
乳製品の代わりはどうする?
乳製品を減らしたいけど、コーヒーにミルク入れたいし、チーズの誘惑はハンパない。そんな人に代替案: - 植物性ミルク:アーモンドミルク、オーツミルク、豆乳(無調整)。砂糖や添加物が入っていないものを選ぼう。 - 発酵食品で腸活:ヨーグルトのプロバイオティクス代わりに、味噌、納豆、キムチを。 - カルシウム源:小魚、海藻、ゴマ、小松菜で効率よくカルシウムを摂取。
結局、どうする?
乳製品が大好きで、体調に問題ないなら、無理にやめる必要はないよ。でも、お腹の不調や肌荒れ、アレルギーがあるなら、ちょっと乳製品を控えてみるのもアリ。やめてみて体が軽くなったり調子が良くなったら、そのまま続けてみたら? トランス脂肪酸みたいに「明らかな毒」ってわけじゃないから、自分の体と相談しながら決めよう。
刷り込まれた「牛乳=健康」の常識を一旦疑って、自分の体で試してみるのが大事。四毒抜きのすすめ を参考に、乳製品との付き合い方を見直してみよう!