モニタリング monitoringとは状態や変化を継続的に見守ることをいいます。
観察ですね。データをその都度評価もしますが、本質は数時間・数日単位での変化を追うことです。
医療でモニタリングといえば
心電図や血圧、酸素飽和度と体温は必須項目。
これにAラインや肺動脈圧、人工呼吸器が装着されていれば呼吸状態などが観察対象となります。
心停止は誰でもわかります。しかし、ゆっくり悪化する循環不全は意識して観察しなければ見逃します。モニタリングにおいて大事なことは変化を読み取ることです。調子が悪いから入院してモニタリング下に置かれているわけですが、その後患者さんの状態は良くなっているのかどうなのかをモニタリングの観察から評価するのです。
例えば心電図モニターで頻脈が観察されたとする。
頻脈の原因はなんだろう?
痛いのか?不安なのか?ストレスがかかっているのかしら?
循環血液量不足 = ボリューム不足で頻脈なのかしら?
それとも敗血症で・・・
じゃあ鎮痛剤出してみよう。
点滴増やしてみよう。
敗血症治療はじめようか・・・。
モニタリングは異常値を探す作業じゃありません。
変化の意味を考え、次の一手を決めるためのものです。
そもそも治療とはなにか?
折れた骨をくっつける。切れた皮膚を縫う。
そう思われがちですが、骨や皮膚がくっつくのは自己治癒力によるものです。切断されても創が近寄っていれば無治療でも治癒します。折れた骨がずれたり切れた皮膚が離れていると治癒に障害があるから縫ったりしているだけです。治療とは治すことでなく、自力で治れる状態を整えることです。
では集中治療とはなにか?
非常に危険でコケやすい状態の患者さんをより注意深く観察し、悪い方向へ行かないように補助し、自己治癒できる環境を整えることです。どんな急変だって必ず理由があるわけです。患者のトレンドに早期に気づいて未然に防ぐことがモニタリングの命です。