手術中
血圧が下がった
どうする
補液か
昇圧薬か
打つなら何を使うか
とりあえず昇圧薬
よくある対応です
間違いではない
しかし
それで悪化することがある
なぜか
昇圧薬は
「血圧を上げる薬」ではないからです
たまたま
血圧という数字が上がっているだけ
昇圧薬とは何か
昇圧薬は
心臓や血管に作用して
血流の“中身”を変える薬
だから
原因に合わなければ
逆効果になる
血圧の復習
血圧は
心拍出量 × 末梢血管抵抗
昇圧薬は
このどちらか
あるいは両方に作用する
シンプルに3つ
① 血管を締める
② 心臓を強くする
③ 両方
① 血管収縮薬
ノルアドレナリン
フェニレフリン
血管を締める
→ 血圧は上がる
適応
血管が開いているとき
敗血症
麻酔
注意
ボリューム不足に使うと
流れがさらに悪くなる
② 強心薬
ドブタミン
心収縮力を上げる
→ 血流が増える
適応
心機能低下
注意
頻脈
不整脈
※エフェドリン
ボーラスでよく使う
即効性があり
心拍数と血圧を同時に上げる
③ 両方に作用
アドレナリン
強心作用
血管収縮
ショック
心停止
強力だが扱いは難しい
※ドパミン(イノバン)
用量で作用が変わる薬
現在は第一選択になる場面は多くない
思考の順番
血圧が下がったとき
どう選ぶか
① ボリュームはあるか
なければ
まず補液
② 血管は開いているか
開いているなら
血管収縮薬
③ 心臓は弱っているか
弱っているなら
強心薬
これだけ
Aラインと組み合わせる
ここが重要
脈圧が狭い
→ ボリューム不足
脈圧が広い
→ 血管拡張
立ち上がりが鈍い
→ 収縮力低下
波形を見れば
使う薬が決まる
よくある間違い
血圧が低い
→ とりあえず昇圧薬
これは危ない
ボリューム不足に血管収縮
→ 悪化
心不全に後負荷
→ さらに悪化
原因を無視すると
必ず破綻する
迷ったとき
迷ったら
まず補液
そして
少量から使う
まとめ
昇圧薬は
血圧を上げる薬ではない
血流を変える薬
だから
使い分ける
👉 何を使うかは
原因で決まる
👉 血圧ではなく
“低血圧の理由”を治療する