Online よろず相談所

アラ50の医師が ゆるい説明しています

心電図モニターで大事なことは“変化に気づくこと”である

手術中

心電図モニターが鳴った

波形が乱れている

何が起きたのか


心電図は難しい

そう感じている人は多い


P波
QRS
ST

覚えることが多い


しかし

手術中に必要なのは

細かい診断ではない


異常に気づくこと

それだけです


心電図モニターとは何か

心臓の電気活動を

波形として表示するモニター


つまり

心臓が動いているかを

リアルタイムで見ている


循環の“入り口”を見るモニター


誘導はどれを見るか

通常はII誘導


P波が見やすい

変化に気づきやすい


大事なのは

“きれいに見えること”


何を見るか

順番はシンプル


① 波形があるか


なければ

心停止

もしくは

電極トラブル


まず触る


② 規則的か


バラバラなら

不整脈


③ 速いか遅いか


速い → 頻脈

遅い → 徐脈


これで十分


よくある異常

頻脈

心拍数が速い


出血
痛み
麻酔が浅い


心臓が無理しているサイン


徐脈

心拍数が遅い


麻酔
迷走神経反射


心拍出量低下につながる


不整脈

リズムが乱れる


期外収縮

よくある


心房細動

不規則


心室性不整脈

危険


危険なサイン

見逃してはいけない


波形が消える

→ 心停止


急な頻脈

→ 出血
→ ショック


徐脈+低血圧

→ 危険


幅広いQRSの連発

→ 心室性不整脈


これは

すぐ動く


変化を見る

ここが一番大事


見るべきは

“今の値”ではない


“変化”


ショックで頻脈だった患者


補液後

心拍数が落ち着いてきた


それは

良くなっているサイン


逆に

安定していた患者が

突然頻脈になる


何かが起きている


心電図は

診断するためではない


変化に気づくためにある


他のモニターとつなぐ

ここが重要


心電図だけでは足りない


血圧

→ 血流


EtCO₂

→ 循環


SpO₂

→ 酸素化


すべてを合わせて判断する


まとめ

心電図モニターは

診断のためのものではない


異常に気づくためのモニター


そして

一番大事なのは


👉 “変化”を見ること


👉 前と違うことに気づけるかどうか


それが

患者を守る力になる