Online よろず相談所

アラ50の医師が ゆるい説明しています

ノルアドを上げたのに良くならない ― 圧だけ上げても救えない

血圧が低い


👉 ノルアド開始


MAP 50

60

70


👉 血圧は上がった


でも


👉 なんか良くない


尿は出ていない
乳酸は高いまま
EtCO₂は低いまま
末梢は冷たい


👉 「あれ?」


■ まず考えること

循環とは
👉 血液が全身をまわり
👉 酸素が各臓器に届くこと

血圧は
その循環の“結果”のひとつにすぎない


👉 血圧の数字だけで安心してはいけない


血圧とは

👉 血流(心拍出) × 血管抵抗


ノルアドは

👉 血管を締める薬


つまり

👉 “圧”は作れる


でも

👉 “流れ”は増えない


👉 血圧がある = 良い循環

ではない


■ ノルアドが必要な場面

もちろん
ノルアドが悪い薬ではない


👉 血管が開いているとき


敗血症
麻酔導入後
血管拡張性ショック


👉 このときは非常に有効


問題なのは

👉 心拍出が足りないのに
👉 ノルアドだけを上げ続けること


■ 今回何が起きたか

👉 心拍出が足りなかった


心臓が弱っている

十分に全身へ血液を送れない


そこに

👉 ノルアドを増やすと…


血管抵抗が上がる

後負荷が増える

心臓がさらに送り出しにくくなる

弱った心臓がもっと苦しくなる


👉 悪循環


■ このサインを見逃さない

👉 EtCO₂が低い
👉 乳酸が下がらない
👉 尿が出ない
👉 末梢が冷たい


👉 “流れていない”


ここを見る


👉 MAPだけ見ない


■ やるべき治療

👉 心拍出を上げる


・前負荷の再評価(輸液が必要か)

・ドブタミン

・必要ならIABP


👉 圧ではなく

👉 流れを改善する


■ スワンガンツで見るなら

👉 SVRが高い
👉 CIが低い


👉 血管は締まっている

でも

👉 流れていない


👉 ノルアドを増やす場面ではない


■ よくある間違い

👉 血圧低い

👉 ノルアド増量

👉 まだ悪い

👉 さらに増量


👉 さらに悪循環


圧はある

でも

👉 血流は流れていない


👉 臓器は虚血に悲鳴をあげる


■ まとめ

ノルアドは万能ではない


👉 圧は作れる

でも

👉 流れは作れない


大事なのは

👉 血圧ではなく

・EtCO₂
・乳酸
・尿量
・末梢
・意識


👉 “本当に回っているか”


👉 圧ではなく

👉 流れを見る


■ このケースの位置づけ

👉 ショック対応フローチャート

「ノルアド → 改善なし → 心拍出不足 → ドブタミン」

 

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